1999-07-09 ArtNo.19729
◆<星>CLOBマレーシア株問題では法的手段採用も:副首相
【シンガポール】リー・シエンロン副首相は7日英国ファイナンシャル・タイムズのインタビューに応じ、「Clob(セントラル・リミット・オーダー・ブック)マレーシア株問題はシンガポール国民に深い教訓を与え、シンガポーリアンの長期にわたるマレーシアへの投資熱も改めざるを得なくなった」とするとともに、法的手段に訴えてCLOBマレーシア株問題を解決する可能性を示唆した。
それによると、マレーシアは8年間にわたり、CLOBの存在を黙許した後、突然規則を改め、CLOBでの取引を不可能にした。マレーシアが昨年9月1日に関係措置を採った後、シンガポールはマレーシア側と法的拘束力を伴うCLOB株のマレーシア中央預託機関(MCD)証券口座への移転に関する協定を結んだ。シンガポール・サイドはなし得ることは全て行ったが、マレーシア側は相応の誠意を示していないと言う。
「シンガポール政府はCLOB投資家を代表して法的措置を講じる考えはないか」との質問にリー副首相は、「その可能性は否定しない。我々は法律家の意見を聴取している」と答えた。
一方、シンガポール証券取引所(SES)はクアラルンプル証取(KLSE)に対してCLOBマレーシア株の凍結を解除することに関する提案を正式に伝達したようだ。SES筋は今週初にKLSEに対して関係提案を行ったことを確認したが、その内容を明らかにすることを避けた。
しかしSESはこれ以前に、マレーシア側が懸念するCLOB株凍結解除後の投げ売りによる市場の混乱を回避するため、一定時間内に段階的に凍結を解除する方式を提案する意向を表明していた。マハティール首相は、クアラルンプル市場に混乱が生じないなら、CLOB株のマレーシア中央預託機関(MCD)証券口座への移転に関するSESの提案に反対しない考えを語っていた。(ST,BT,LZ:7/8,9)
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