1999-07-02 ArtNo.19657
◆<馬>テレコム/UEM、Clob株に第3の買収提案
【クアラルンプル】マレーシア最大の電話会社テレコム・マレーシアBhd(TMB)と建設会社ユナイテッド・エンジニアーズ・マレーシア(UEM)は1日共同で、シンガポールの店頭市場セントラル・リミット・オーダー・ブック(CLOB)で取り引きされ、目下マレーシア拠点の証券会社のノミニー口座に凍結されているマレーシア株に対して、第3の買収案を提起した。
両社の買収案の骨子はClob株を6月29日の時価に比して25%ディスカウントした後、30%のプレミアム付きのTMB及びUEMのB株とスワップすると言うもの。したがって実質的に42%のディスカウントになる。TMBとUEMのB株には議決権は無いが、固定比率の配当が付き、直ちに取引できる上、5年後には普通株に転換できる。
TMBとUEMに代わって以上の発表を行ったリード・アドバイザーを務めるコマース・インターナショナル・マーチャント・バンカーズのLim Tiang Siew氏は、マレーシア中央預託機関(MCD)規則の下、同買収提案を受け入れぬClob投資家の所持するマレーシア株は、1999年12月31日以降、最早取り引きすることが出来なくなると警告した。
しかし、Clob投資家も参加するシンガポール証券投資協会(SIAS)は、直ちにTMB/UEMの提案を拒絶した。SIASのDavid Gerald会頭は、TMBとUEMの提案はClob投資家の最もベイシックな2つの懸念(即ち流動性とディスカウント)を解消することに失敗したと指摘した。同氏は、Clob投資家は議決権を認められず、普通株所持者の通常の待遇も奪われた上に、その所持する株式の42%のディスカウントを求められたとしている。(ST,BT,LZ:7/2)
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