1999-07-01 ArtNo.19641
◆<星>Eコマースから派生した5つの潮流注視を:FEDEX
【シンガポール】企業はEコマース領域における5つの主要な潮流を注視する必要があり、こうした潮流は好むと好まざるとに関わらず、ビジネスと消費者に影響を及ぼすと言う。
Federal Express Corp(FedEx)Asia-PacificのDavid Smith取締役によると、第1の潮流は、本や映画がデジタル方式で手に入るようになるため、物理的輸送サービスの需要は減少する。電子署名が離陸すれば、インターネットにより契約書や他の法的書類の迅速で確実な送付が可能になる。
フェデックスはこうした潮流と競争するよりもこれを利用することを図っている。昨年は133億米ドルの出荷注文の60%が電子処理された。いずれにしても電子プラットフォーム上でなされた取引は最終的に製品の配達により完結されねばならない。
仮想コミュニティーの形成もEコマースから派生した一つの潮流であり、企業家はインターネットを通じてコミュニティーを創造し、臨界質量を実現できる。
第2の潮流は中小企業のEコマースへの進出。
第3の潮流は非英語圏Eコマースの成長で、目下のところ英語サイトが全体の55%を占めているが、7500万人のインターネット・ユーザーは非英語サイトにアクセスしている。大部分の米国企業は英語偏重のため、非米国企業が非英語市場を開拓し、より大きなシェアを獲得する機会が生じている。
また顧客サービスが益々重視される中で、消費者のサービスに対する期待も拡大するのが第4の潮流と言える。
最後に情報へのアクセスが容易になり、中間流通経路がカットされる中で益々競争力ある価格設定がなされるようになる。Autobytel.comはその例で、米国のカー・ディーラー2700社以上の価格情報が公開され、年間60億米ドルの取引が成立している。(ST:6/30)
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