SEAnews 1999-06-30 ArtNo.19623

【シンガポール】シンガポール・テクノロジーズ傘下のthe Vertex Groupは、内外の情報技術(IT)企業をターゲットに投資を行い、好収益を上げている。
VertexのLee Kheng Nam社長によると、ＩＴ領域の成長の潜在性は大きく、投資収益もそれに比例して大きい。取り分けインターネットの見返りは大きく、このためヴァーテックスはＩＴ企業に照準を合わせている。例えば、ＩＴシステム統合会社のCSE Systems & Engineeringは今年2月にセスダックに、またＥコマース・ソフトウェアの販売を手掛ける創業4年の米国企業Silknetは5月にナスダックに、それぞれ登録したが、これら両社に対する出資の時価は10～15倍に跳ね上がった。
この他、ロー・コスト・インターネット接続装置を提供するRamp Networksは先週ナスダックに、Ｅコマース・ソルーションとサービスを提供する創業3年の欧州企業Integraは今月フランスのNoveau Marche取引所に、また台湾の電子表示システム製造会社Lite Visionは4月に台湾証取に、それぞれ上場を果たした。これら3社への投資も既に3～5倍のキャピタルゲインを生じている。
Rampへの投資は3年前のことだが、他の4社への投資は過去2年来のことで、各社への初期投資額は数百万ドル、バーテックスはまだこれらの投資を回収していない。
ヴァーテックスのハイテク企業投資はいずれも莫大な収益をもたらしており、例えば地元サウンドカード・メーカー、クリエイティブ・テクノロジーやドイツのＥコマース企業Brokaへの投資収益率は、それぞれ20倍に達する。
ヴァーテックスの投資ポートフォリオ中、他にも複数の企業が近く上場を予定しており、何れも一層大きな収益が見込まれている。
ヴァーテックスはこうした中で、今年第3四半期前後に新たに1億～1億2000万米ドルの第7次ファンドを募集する計画で、同資金は米国、欧州、台湾のハイテク企業に投資されると言う。(BT:6/29)