1999-06-29 ArtNo.19609
◆<星>Sテック、ページ/移動データ/長距離無線業務を統合
【シンガポール】シンガポール・テクノロジーズは傘下のページング、モービル・データ、トランク・ラジオ3部門を合併した後売却もしくは証取に上場する可能性を検討している。
消息筋によると、世界的に音声/データ通信の統合化が進む中で、グループのトップ・マネージメントは暫く前から3部門を合併する可能性を検討してきた。こうした検討作業は継続されており、結論がでるのは、今年末になる見通しだ。
グループは、ST SunPageの全権益やST Advanced Radio/ST Mobile Dataの支配権益を握り、衛星アップリンク/ダウンリンク事業ST Teleportを経営、第2基本電話会社スターハブにも出資している。このように国内の主要テレコミュニケーション事業のほとんど全てに関与する同グループは、スターハブの営業開始が10カ月後に迫る中で、傘下のテレコミュニケーション事業の整頓に乗り出し、効率的経営や相互補完態勢の確保を目指している。
シンガポール・テクノロジーズを率いるHo Ching女史は最近、グループの黒字企業は最終的に全て上場させる意向を表明している。消息筋はグループ全般の再編計画には十分時間をかけて検討が加えられるにしろ、一部の事業の合併作業は既にスタートしていると指摘する。それによると、ST SunPage、ST Advanced Radio、ST Mobile Dataのエンジニアリング及びマーケッティング業務は既に統合され、ヒューレット・パッカードの元幹部Tay Kiong Hong氏が統括している。これら3社は法的には依然として電信局(TAS)から別個のライセンスを発行された独立の企業だが、グループは3社を1つの屋根の下に統合し、新たな環境に対応できる新組織の形成を図っている。こうすることにより、潜在的投資家やバイヤーに売り込むのも容易になる。
これら3社の中ではST SunPageのみが黒字を計上している。Danny Lai取締役によると1997年に営業を開始したST SunPageは今年3月黒字に転換、年度末には100万Sドルほどの利益を計上できる見通しだ。同社は現在18万人以上の顧客を有する。シンガポールのページング人口は過去1年縮小傾向を辿っているが、同社の契約者ベースは依然成長を遂げていると言う。(ST:6/28)
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