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1999-06-28 ArtNo.19597
◆<馬>首相、国民戦線各党に総選挙準備指示
【クアラルンプル】マハティール首相は24日、与党連合国民戦線(BN/NF)各党に対していつでも総選挙に臨めるよう万全の準備を指示した。
この日BN最高評議会を主宰後記者から総選挙の時期について質問されたマハティール首相は「その通り。我々は今から準備に着手する。総選挙は何時でも実施され得る。BNは如何なる挑戦にも対応できるよう準備せねばならない。BN各党の議席配分は基本的に前回の総選挙の際と同じ比率に維持される。従って各党は意見の相違は暫く置き、総選挙の準備に力を集中せねばならない。党内や与党間に存在する問題は暫時棚上げし、選挙が終わってから処理すればよい」等と語った。しかし具体的な選挙の日取りに関しては「明日行うこともできるし、1カ月後、2カ月後、あるいは来年かも知れない」と、ハッキリした回答を避けた。
与党統一マレー国民組織(UMNO)党員の士気は昂揚しており、今こそその時ではないのかとの質問に、首相は「確かにその通りだが、まだ選挙の期日を発表することはできない」と語った。
また選挙運動期間に関して首相は、1969年の5.13人種暴動事件の経験からも余り長いのは良くなく、前回総選挙と同じ程度(10日未満)が良いとの考えを示した。ちなみに1969年には4週間にわたった選挙運動期間中に暴動事件が発生した。
首相はまた今年催される国民戦線の成立25周年記念式典はアブドラ・バダウィ副首相が主宰すると語った。
地元紙は、マハティール首相がBN最高評議会開催後数日以内に国会を解散し総選挙を宣言するとの政界の消息を伝えるとともに、華人票を獲得する上から8月の中国訪問後の可能性が高いとする見方も紹介している。
しかし9月1日には証券市場に投資された外資に対する管制が解除されることから、一部の外資の国外流出は免れず、そのことが国内経済に如何なる影響を及ぼすかは誰にも予測できない。したがって株式市況が活況を呈し、経済が回復基調を取り戻した今こそ絶好の時機との見方が高まっている。
前回1995年の総選挙では与党連合BNは国会192議席の84%に相当する161議席を獲得、得票率も前回の53.38%から63.3%に引き上げた。これに反して野党陣営は選挙区の改編で国会議席が180から192に、州議会議席が394から455に増えたにも関わらず、国会議席数を改選前の53から30に、州議会議席を96から55に減少させた。
BNが今回の総選挙でも前回同様の圧倒的勝利を得ることが出来るか否かは、政府のリセッション対策以外に、アンワル前副首相解任事件とその後の法廷訴訟の有権者やUMNO基層に与えた影響、アンワル前副首相夫人に率いられるパルティ・クアディアン・ナシオナル(PKN:国民正義党)と他の野党の共闘の行方、青年や華人票の動向等、様々な不確定要因に左右されるため予想するのは極めて難しいようだ。(NST,MBT,STAR,ST,BT,LZ:6/25)
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