1999-06-28 ArtNo.19596
◆<星>防食工事のHai Leck、数年内に上場計画
【シンガポール】石油/ガス業界向け防食工事と足場敷設工事を専門とするHai Leck Engineering Pte Ltd(HLE)は、数年内にシンガポール証取(SES)に上場する計画だ。
HLEのCheng Buck Poh会長は、2年半の初等教育を受けた後ロジャ(インド/中国風サラダ)とフルーツを商う露天商の手伝いからスタート、学歴も元手も無く、またビジネス言語の英語が苦手なハンディーも克服して、HLEをシンガポールの非公開企業番付エンタープライズ50に4年連続ランクされる優良企業に育て上げたが、その秘密はビジネスの潜在性を予知する天賦の才にあるようだ。
チェン氏は30年前にジュロン造船所で知り合ったパートナー、SKリー氏の化学知識と経験が化学サービス事業を興すのに役立つと判断、1971年にリー氏と組んで1万Sドルの元手でHLEを創設した。
創業当時は海事産業、取り分け造船所をターゲットにサービスを提供していたが、チェン氏は、将来のビジネス機会は、石油/ガス産業に存在すると判断、1978年からビジネスの重心を石油/ガス業界向けサービスに移した。
また1985/86年のリセッションで、ビジネスが大きな打撃を被った際も、将来の事業拡張に備え、不動産の値下がりに乗じてトゥアス・ドライブの現在の工場用地を買収した。
チェン氏のこうした経営スタイルが奏功し、当初5人だったスタッフも今では300人に増加、内200人がシンガポールに、80人強がマレーシアに、30人以上がタイに、また10人が昨年開設されたベトナム・オフィスに、それぞれ勤務している。
グループの営業額は1995-97年には4000万Sドル前後に達したが、昨年は54%減の1866万Sドルに下降した。
チェン氏によると、HLEの最大の資産はスタッフで、勤続20年以上の者も少なくない。同社はこのためスタッフの訓練に力を入れており、新世代の管理人材の育成も努めていると言う。(BT:6/21)
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