1995-06-13 ArtNo.1958
◆<星>サウンド・カード会社、バーチャル電話に対照的姿勢
【シンガポール】世界市場の90%以上を支配するシンガポールの2大サウンド・カード会社クリエイティブ・テクノロジーとアズテク・システムは、バーチャル・テレフォン関連ソフトウェアーの開発に対照的姿勢を見せている。
インターネットのユーザーは同ソフトウェアーを装備することにより、PC(パソコン)を通じて国内レートで国際電話が掛けられる。今年2月以来多くのソフトウェアー会社が相次いでこの種のソフトウェアーを発表している。とは言えこれまでは相手と同時に2方向の対話を行うことはできず、相手の話しが終わるのを待って話しを始めねばならなかった。しかし、先週、ボーカルテック社とキャメロット社は2方向の同時会話が可能な新製品をそれぞれ発表、正真正銘のバーチャル・テレフォン時代の幕を開いた。但しこの種のソフトウェアーがその機能を発揮するには同じチャンネルを通じて同時に録音/再生が可能なフル・デュープレックス・サウンド・カードを装備したPCを必要とする。現在、IPCのテレメトリー32やメディア・ビジョンのプロ・オーディオ・スペクトラム16がこの種の機能を備えているが、クリエイティブのサウンド・カードも、アズテクのそれも、今のところこうした機能をカバーしていない。 クリエイティブ社によると、同社の16ビット及び32ビットのサウンド・カードはハードウェアーとしてはいずれもフル・デュープレックスで、ドライバをアップグレードするだけで済む。同社は1カ月以内にアップグレード・ソフトを発表する予定という。これに対してアズテク社のクリストファ・チア副社長はインターネットのホーム・ユーザーが十分拡大するまで様子を見るとの立場を示した。それによると、今日PCホーム・ユーザー中のインターネット利用者はまれで、インターネットの商業ユーザーも僅か1年目、乃至2年目を迎えたに過ぎないと言う。しかしボーカルテックのElon Ganor社長によると、今年2月以来インターネット・ユーザー15万人以上がインターネット・フォーン・ソフトウェアーをダウンロードしたと言う。(BT:6/12)
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