1999-06-25 ArtNo.19578
◆<星>国際インターネット交換市場も開放
【シンガポール】シンガポール電信局(TAS)はこれまでシンガポール・テレコム(シングネット)により専ら提供されてきた国際インターネット交換サービスを開放する方針を決めた。
ヨー・チュートン通信情報技術相が22日シンガポール・エクスポで催された“CommunicAsia99”の開幕式の席上明らかにしたところによると、これによりインターネット幹線網への高速アクセスを可能にする国際ハブとしてのシンガポールの魅力が高まり、アジア圏のインターネット・ネットワークの成長を加速することができる。
インターネット・エクスチェーンジは、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)のグローバル・インターネット幹線網へのアクセスを仲介し、交信経路をアレンジする役割を務める。このため個々のISPは独自のネットワークを構築する必要はなく、共通のIXSP(インターネット・エクスチェーンジ・サービス・プロバイダー)を利用すれば良い。
IXSP市場の開放は長期的には、域内のインターネット・ハブを形成し、アジア太平洋地域のインターネット・インフラの整備を加速することにつながる。したがってインターネット・ハブ及び情報化社会を目指すシンガポールにとって同市場の開放は、新たな記念すべきステップと言える。
TASによると、所定のライセンス条件を満たす者は誰でもIXSPライセンスの発給を受けられる。ライセンスは3年ごとに更新される。ライセンス受領者は1回限りの登録料5万Sドルの他、年間ライセンス料として監査済み営業額の1%、最低1万Sドルの支払が求められる。
IXSPは電話の公衆交換サービスやISPサービスを提供することはできないが、別途ISPライセンスを申請することができる。また外国人はIXSPに49%を超える出資を行うことはできない。IXSPに関わるTASガイドライの詳細は、“www.tas.gov.sg”で確認できる。
アナリストによれば、国際電気通信会社がこの種のライセンスに関心を示すものと見られるが、シンガポールの国内市場は小さいため、域内諸国のISPがシンガポールのIXSPを利用する場合に限り、この種のラインセスを取得する経済的意味があると言う。(ST,BT,LZ:6/23)
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