1999-06-24 ArtNo.19571
◆<馬>首相、ラザレイ氏をクランタン州UMNO連合議長に任命
【クアラルンプル】与党統一マレー国民組織(UMNO)総裁を兼ねるマハティール首相は21日、かつてのライバル、ラザレイ・ハムザ氏をクランタン州UMNO連合議長に指名した。
ラザレイ氏は1987年のUMNO党役員選挙の際、マハティール首相の総裁職に挑戦、僅差で敗れたが、同選挙戦を巡る法廷闘争の過程でUMNOは非合法組織の判決を受けた。この結果マハティール首相はUMNOバル(新UMNO)を、ラザレイ氏はスガマ46を、それぞれ組織した。1990年の総選挙では、ラザレイ氏の出身地クランタン州の州政権がスガマ46と手を結んだ野党イスラム党(PAS)の手に落ちた。それ以来クランタン州はマレーシア国内で唯一の野党政権により支配されている。
マハティール首相は、クランタン州の王族として同州に強力な支持基盤を有するラザレイ氏を起用することにより、州政権の奪還を目指したものと見られる。
一方、この日、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)内の行政都市プトラジャヤに設けられた総理府オフィスに初出勤したマハティール首相は、首相引退後は普通の老人として余生を過ごし、上級相に就任するつもりはないと語った。
この日総理府新オフィスで記者会見した首相は、プトラジャヤの行政センターや総理府、あるいは首相官邸は、今後200~300年の未来の政府や首相のために準備されたもので、決してマハティール首相個人の欲求を満たすために設けられたものではないと強調した。新首相官邸には今年9月に移転すると言う。(ST,BT,LZ:6/22)
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