1999-06-24 ArtNo.19567
◆<馬>4月の製造業売上14%アップ
【クアラルンプル】4月の製造業売上は204億Mドルと、昨年同月の179億Mドルに比べ14%アップした。
統計局が21日発表したところによれば、これは3月の210億Mドルに続き今年初以来2番目に高い数値で、経済危機発生以前の水準を上回っている。4月の製造業売上が3月のそれを2.7%下回った背景には、就業日数が少なかったことも影響している。
4月の雇用総数は91万7124人と、3月の91万1755人を0.6%上回った。製造業の雇用総数は昨年11月以来、連続5カ月プラス成長を記録している。
今年1-4月の製造業売上は751億Mドル(3086社合計)と昨年同期の726億Mドル(3026社合計)を3.5%上回った。しかし雇用総数は91万7124人と、昨年同期の92万6418人を1%下回った。
同期に顕著な売上の伸びを記録した業種を見ると、自動車製造部門の100%アップがトップで、以下金属構造物56.2%、ゴム製履き物51.5%、合成繊維11.9%、石油/石炭関連製品10.6%、石油精製10%と続く。
ホンリョン・バンクのアナリストによると、製造業販売の14%の伸びが製造業の実勢をそのまま反映しているとは言えないが、4月の工業生産指数が4.5%の成長を見たことと考え合わせれば、長期にわたり低迷し続けていた内需が回復に転じたことが窺える。工業生産指数は2月の+4.9%、3月の+4.3%、そして4月の+4.5%と、連続3カ月プラス成長を記録しており、製造業の安定した復調と内需の回復が窺える。4月の製造業販売の14%伸びはこうした内需の復調を裏付ける新たなデータと言える。
これまで製造業の回復は輸出に大きく依存してきたが、外需が引き続き堅調で、内需も拡大に転じたことから、マレーシア経済の先行きは明るい。譬え米国の金利が上昇し、ニューヨーク資本市場に衝撃を与えたにしても、マレーシア経済の回復基調にはそれほど大きな影響を及ぼさないものと見られると言う。
別の銀行筋も今年のマレーシアの国内総生産(GDP)成長率が政府の予想する+1%を突破する可能性は極めて大きいと指摘した。(STAR,LZ,NST,MBT:6/22)
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