SEAnews 1999-06-23 ArtNo.19552

【クアラルンプル】第2国産車メーカー、プルサハアン・オートモービル・クドゥア(ﾌﾟﾛﾄﾞｩｱ)Sdn Bhdは情報技術(IT)事業に今年だけで5000万Ｍドルの予算を組んでいる。
プロドゥアのムハマッド・ヒシャム・アハマッド重役(IT担当GM)によると、コンピューター化計画は1996年からスタートしたＥＲＰ(ｴﾝﾀｰﾌﾟﾗｲｽﾞ・ﾘｿｰｽ･ﾌﾟﾗﾆﾝｸﾞ)システム導入計画を敷衍したもので、5000万Ｍドルには昨年度からの繰越金1500万Ｍドルが含まれる。
これまでのＥＲＰシステムの導入はセールスとマーケッティングに照準が合わされて来たが、昨年末から今年にかけては、製造業務と法人サービスにまで拡大された。
セールス＆マーケッティングに関しては車両販売と発注システムの強化、機能本意の指揮系統の再編が含まれる。製造業務領域では研究開発(R&D)部門の強化、製品開発管理(PDM)システムの構築、工場現場管理及びマテリアル・リソース・プラニング(MRP)システムの補強が含まれる。
法人サービスのコンピューター化にはＹ2Ｋ(2000年)問題への対応、金融システムの改善、人的資源情報システム(HRIS)の開発が含まれる。
製造／資材調達／在庫／ロジスティクス／金融関連のアプリケーションはオラクル、ＰＤＭシステムはヒューレット・パッカードのものを用いている。
プロドゥア本社と全国の27支店はテレコム・マレーシアBhd(TMB)のコーポレート・インフォメーション・スーパーハイウェイ(COINS)によりリンクされ、情報幹線は既に構築されているが、同幹線網を利用し、例えばイントラネット、エクストラネット、Ｅコマース等、さらに多くの付加価値アプリケーションを導入する余地が残されている。同幹線網により、年間60万Ｍドルのコストが節減された。
今後、製造／セールス＆マーケッティング／法人サービス領域におけるＩＴの使用を高め、最適化する努力が払われる。例えば製造領域ではコンピューター・インテグレーテッド・マニュファクチュアリング(CIM)の導入が図られ、セールス＆マーケッティング領域におけるＥコマースの応用も目指される。法人サービスにはビジネス・インテリジェンス・システムが導入される。
1996－2000年の間のＩＴ投資は1億500万～1億1000万Ｍドルで、Ｙ2Ｋ対策にはこれまでに1400万Ｍドルが投資されたと言う。(ｺﾝﾋﾟｭｰﾀｲﾑｽﾞ:6/21)