1999-06-23 ArtNo.19548
◆<星>アジア太平洋地域テレコム市場、向こう数年堅調
【シンガポール】アジア太平洋地域(日本を除く)のテレコミュニケーション市場は、通貨危機の打撃を被った諸国を含め向こう数年力強い成長を遂げる見通しだ。
市場調査会社インターナショナル・データ・コープ(IDC)のアジア太平洋地域テレコム・アナリストAmala Menon女史によると、アジア危機の打撃を受けた韓国とマレーシアの昨年のテレコム・ネットワーク・サービス収入はそれぞれ10.5%と17.4%の落ち込みを見たが、向こう数年は二桁成長が維持される見通しだ。テレコミュニケーション・ネットワークには国際ダイヤル直通電話(IDD)/移動電話/データ・サービスが含まれる。
域内9ヶ国(地域)--中国/インド/シンガポール/マレーシア/香港/オーストラリア/ニュージーランド/韓国/台湾を通じたテレコム収入は、昨年の745億米ドルから2002年の1470億米ドルに拡大が見込める。取り分けデータ通信サービスは昨年の56億米ドルから3倍以上の185億米ドルに成長、インターネットがデーター利用の成長を加速することになる。移動電話サービス収入も昨年の154億米ドルから2002年の294億米ドルに倍増が見込まれる。
シンガポールのテレコム・ネットワーク・サービス収入は昨年の26億米ドルから2002年の39億米ドルに拡大、これまでこうした収入はシンガポール・テレコム(シングテル)に独占されてきたが、来年からはスターハブにそのシェアを食われることになる。この内法人顧客からの収入が19億から30億米ドルに増加するのに対して、個人顧客のそれは6億9600万米ドルから8億8500万米ドルに小幅な伸びにとどまる見通しだ。
固定式電話サービス売上は15億米ドルから20億米ドルに、穏やかな伸びが見込まれるのに対して、ATM(Asynchronous Transfer Mode)サービスは1300万米ドルから1億4300万米ドルに、付加価値ネットワーク(VAN)サービスは1200万米ドルから2億500万米ドルに急増が見込まれている。移動電話サービスは5億9600万米ドルから9億4300万米ドルに、年率12%の成長が見込まれる。
中国とインドはアジアの最も急成長するテレコム市場で、中国におけるテレコム・ネットワーク・サービス収入は昨年の270億米ドルから2002年の600億米ドルに、インドのそれは90億米ドルから220億米ドルに、それぞれ拡大が予想される。(BT:6/21)
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