1999-06-17 ArtNo.19498
◆<印度>亜鉛鍍金鋼板メーカー、亜鉛の値上がりで打撃
【ムンバイ】雨期は多少に関わらず屋根葺き用トタン板業界を繁盛させるものだが、モンスーンの到来を告げる最初のシャワーが有ったにも関わらず、亜鉛鍍金鋼板業界を取り巻く沈鬱な空気に晴れる兆しは見られない。
投資回収率の低下に加え、主要原料の10~15%の値上がりで、亜鉛鍍金コイル/プレート・メーカーの今年度のボトム・ラインは大幅な落ち込みを見る見通しだ。
深刻な打撃を受けそうなメーカーには、SAIL、Jindal Iron & Steel Co、Bhushan Steel、Uttam Steel、Ispat Industries、Lloyds Steelが挙げられ、一次/二次業者双方が含まれる。これら業者の亜鉛鍍金鋼板製造量だけで年間100万以上に達する。
一般に第1四半期(4-6月)販売量は、残された年のそれにほぼ等しいことから、この時期の業績が通年の成績の判断材料になる。
亜鉛価格今年1月から持続的に上昇、今や冷間圧延鋼板を亜鉛鍍金鋼板に加工するコストの60%を占める。亜鉛鍍金鋼板価格は今四半期にトン当たり1500~2000ルピー値上がり、西部地区では2万4000~2万8000ルピーとなっている。しかし昨年5月末には、亜鉛価格が現在のそれを23%下回ったにも関わらず、亜鉛鍍金鋼板のトン当たり価格は3万1000ルピーをマーク、現在の価格を3000ルピー上回った。
また販売量も昨年を下回っており、マハラシュトラ州のディーラーはこれ以前には月間1000トンを商ってきたが、今四半期は650~750トンにとどまっている。(ET:6/15)
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