1999-06-15 ArtNo.19458
◆<星>シリアル、CDオーディオ・レコーダーのODM生産準備
【シンガポール】セスダック登録のSerial Systemは11日、オランダ拠点の多国籍電子メーカー、フィリップスと共同開発したCDオーディオ・レコーダーを発表した。
過去3週間に株価が156%ジャンプしたシリアルは、Cometのコード・ネームが付けられた同製品をODM(オリジナル・デザイン・マニュファクチュアリング)ベースで大量生産するため、有名ブランドの消費用電子メーカーと商談を進める一方、シンガポール/マレーシアの下請け製造業者をリストアップしている。
シリアルは目下のところフィリップスの中核技術をベースにしたこの種のプレーヤーの唯一のソースで、シリアルとフィリップスは、ビデオCDとオーディオCDのレコーディングを可能にする新たな製品の共同開発も進めている。
シリアルのエディー・チュン重役(COO)によると、同社は既に台湾の消費用電子メーカーと契約を結んでおり、トムソン/RCA、パイオニア、アイワ等多くの潜在顧客との商談も進めている。
新製品はシングル・トレー(外部オーディオ機器からの録音)とダブル・トレー(CDからCDへの録音)バージョンが有り、フィリップスはこれらを399米ドルと499米ドルで販売している。
フィリップスは新技術を直接ライバル企業に売り込むことができないため、同社のチップ部門はシリアルと協力、1年以上をかけてサード・パーティー向けのロー・コスト・バージョンを開発した。シリアルはファームウェアやインベッド制御技術面で主要な貢献を果たしたと言う。
新製品は再生もでき、シングル・トレー・バージョンの録音速度はリアルタイム、ダブル・トレー・バージョンは2倍速で、ソニーのミニディスクとほぼ同じ市場をターゲットにしている。シリアルはシングル・トレー・バージョンを180~200米ドル、ダブル・トレー・バージョンを210~220米ドルで販売、約20%の粗利益を見込んでいる。
アナリストは伝統的なラジオ/テープ・デッキ等のハイファイ・フィーチャーを備えるなら、ヒットする可能性があると評している。(BT:6/12)
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