1999-06-03 ArtNo.19337
◆<馬>ペトロナス、外資系石油会社の買収準備
【クアラルンプル】マレーシアの国営石油会社Petroliam Nasional Bhd (Petronas)は事業国際化の必要と競争の過熱に対応するため、小規模な外資系石油会社を買収する可能性を検討している。
ペトロナスのアジザン・ザイナル・アビディン会長が月曜(5/31)催された第4回石油/ガス会議に出席後語ったところによると、国際環境の変化に伴い十分な規模を備えたもののみが生き残れる時代が到来する見通しで、競争は益々熾烈化している。特に資本/技術集約型産業においてはこうした傾向が一層強まる。
仮に生存するために全世界をカバーする大規模な業務展開が求められるとすれば、ペトロナスも、機会の到来を待ち、買収・合併を実行する。アジザン会長は詳細には触れなかったものの、ペトロナスの財政状況から買収の対象は小規模企業、もしくは非メガ企業になると語った。
国産車製造会社プルサハアン・オートモービル・ナシオナルBhd(プロトン)の買収計画に関してアジザン会長は、「国営会社としてのペトロナスの使命は決して中核業務にとどまらない。プロトン権益の買収交渉は続けられている」と語った。
それによると石油/ガスは引き続きペトロナスの中核業務だが、ある種の特定領域に進出する必要が生じた際には、ペトロナスはそうする。しかし依然として中核業務と何らかの関係を有する領域への進出が優先される。プロトン権益の買収に関して言えば、ペトロナスは潤滑油市場の開拓や天然ガスの利用促進を目指す。
この他、新材料の利用促進を図り、プラスチック産業や石油化学領域における主要なプレーヤーになることを目指している。
ペトロナスはイラクと密接な関係を維持しており、国連の制裁が解かれた後、積極的にイラクの石油資源開発に乗り出す。また市場環境が有利と判断されれば、国際資本市場における起債も行うと言う。(NST,MBT:6/1、STAR,BT,LZ:6/2)
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