SEAnews 1999-06-02 ArtNo.19325

【クアチン】サラワクを拠点に海事エンジニアリング・ビジネスを手掛けるクアラルンプル証取(KLSE)一部上場企業Hock Seng Lee Bhd (HSL)は、多くの企業が依然としてアジア経済危機の打撃から立ち直れないにも関わらず、手持ち契約額は同社の向こう2年間の繁忙を約束する3億Ｍドルに達し、別に6億～8億Ｍドルのサラワク州内のプロジェクトに入札している。
ＨＳＬのPaul Yu Chee Hoe重役(MD)によると、手持ち契約の80％は政府プロジェクトで、このことも幸いし、経済危機の深刻な打撃を免れた。また中核とする海事エンジニアリングに集中し、計算可能なリスクしか負わない慎重経営をモットーにしている。
過去6カ月だけで1億8000万Ｍドルの契約を獲得、目下手掛けているプロジェクトには数十億ＭドルのBandar Baru Semariang プロジェクトの一部を成す4590万Ｍドルの基盤工事が含まれ、またCahya Mata Sarawak Bhd (CMSB)及び被雇用者積立基金(EPF)と合弁でSemariangにおける新タウンシップの開発を進めている。ＨＳＬは現在540人を雇用、依然としてスタッフの拡大を図っている。
しかし1998年12月期の税引き前利益は2050万Ｍドルと1997年の3300万Ｍドル、1996年の3000万Ｍドルを下回った。
景気後退で工事請負の機会は縮小しており、入札競争も熾烈化、マージンは縮小している。こうした低マージンを補うためにも、より高い生産性が求められていると言う。(STAR:5/31)