1999-05-31 ArtNo.19289
◆<星>Eコマースが向こう5年間の運送事業の成長を牽引
【シンガポール】運輸業界の向こう5年間の成長に最も大きな影響を及ぼすものはEコマースであり、また郵便サービスと特急便(エクスプレス)会社の戦略提携と言う。
DHLがスポンサーを務め先週ブリュッセルで開かれた第10回世界特急便/郵便会議に出席した業界のリーダー約50人を対象にアンケート調査したところ、全体の58%がエレクトロニク・オンライン・コマースの利用拡大が、特急便と郵便事業の21世紀の成長を牽引する決定的要因と回答した。
DHLのEコマース戦略主任を務めるColum Joyce氏は、特急便/郵便業界の中には、Eコマースを脅威と見なす者も有ろうが、新たなメディア革命は主要な機会と見なすことができると指摘した。
Eコマースの波頭に乗るものは、その製品を直接エンド・ユーザーに届けることができ、DHLのビジンスの内約12億米ドルがオンライン処理されている。同社はこの種のビジネスが年率40%の成長を遂げるものと見ている。
DHLは去る3月ドイチェ・ポストと戦略提携した。これによりドイチェ・ポストは世界的なネットワーク・インフラを得てその速達サービスを改善でき、DHLはビジネス・ボリュームを確保するとともに、ドイチェ・ポストの郵便局網によりリテール市場へのアクセスを20%拡大できる。
一方、アンケート回答者の62%は、ユーロは、特急便/郵便事業に向こう3年間に積極的な影響を及ぼすと予想した。それによると、単一通貨は、両産業に明らかに利益を及ぼし、税やその他の貿易障壁は縮小し、ビジネス手続きは簡略化される。そして新たなより大きな市場にアクセスする道が開けると言う。(BT:5/28)
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