SEAnews 1999-05-31 ArtNo.19287

【シンガポール】シンガポールの4月の製造業生産は電子生産の11.3％の成長に支えられ4.8％の伸びを見た。
経済開発局が28日発表したところによると、シンガポール国内総生産(GDP)の4分の1を占める製造業は3カ月移動平均で見ても5％、また年初4カ月を通じた成長率も6.1％と、シンガポール経済の復調を裏付けた。製造業生産は第1四半期には予想外の6.5％の成長を遂げ、このためＧＤＰ成長率も1.2％をマーク、シンガポールは13年来のリセッションから抜け出していた。
製造業生産の43.1％を占める電子産業は、ディスク・ドライブ／その他のコンピューター周辺機器／消費用電子部門以外は、好調な成長を遂げた。半導体産業の成長も持続、過剰供給の緩和を印象づけた。コンピューター生産は米国と欧州の好需要に支えられ、セル式電話に対する高い需要も維持された。この結果電子部門の年初4カ月を通じた成長率は13.2％を記録した。
石油精製／石油化学／薬品／特殊化学を含む化学部門も5月は健全な4.2％の成長を遂げた。石油精製部門は4月に3.6％の落ち込みを見たものの、工業用／特殊化学部門は18.2％アップ、石油化学と薬品部門も各3.9％と2％の成長を見た。化学部門の年初4カ月の成長率は9.4％となった。
工学部門はプロセス・エンジニアリング(-11.5%)と輸送機器(-2.1%)の不振から2％の落ち込みを見たが、精密工学部門は0.7％のプラス成長を保った。(ST,BT:5/29)