1999-05-26 ArtNo.19244
◆<星>米国2社、インターネット対応CAD/CAMソフト発売
【シンガポール】コンピューター援用設計(CAD)/コンピューター援用生産(CAM)ソフトウェアは、インターネットとの結合を通じて一層大きな役割を演じることができる。米国の主要CAD/CAM会社AutodeskとPartametric Technology Corporationは、このほど揃ってウェブ対応のソフトウェアを発表した。
オートデスクのMartin Harris取締役(ASEAN担当)は、CADの向こう10年の挑戦は世界の異なる地域のデザイナーがウェブを通じて互いにコミュニケートすることと語る。
オートデスクの最新ソフトウェア“AutoCAD 2000”は同課題に応えるもので、シンガポールのデザイナーは、例えばロンドンのデザイナーが作成したAutoCAD 2000デザインを即座に目にすることができるだけでなく、ロンドンで作成されたデザインの一部を自身のデザイン上にドラッグ&ドロップすることができる。こうした機能はいわゆるオブジェクト・テクノロジーの成果と言える。
AutoCAD 2000はこれ以前のバージョンAutoCAD R14に比べ、オブジェクト・テクノロジーの応用が一段と進んでおり、また2Dと3D機能を兼ね備えている。しかしながら異なるCADソフトウェアを用いたデザインに関しては、まだ完全に処理することが出来ないと言う。
PartametricのAnurag Srivastava取締役(南アジア/インド担当)によると、同社のソフトウェア“Pro/ENGINEER 2000i”もインターネットに対応しており、その名称の最後の“i”が示す通り直感的(intuitive)な処理ができる。
パソコン(PC)やワークステーション上でデザインをしながら、インターネットを通じて既成のコンポーネントをダウンロードし、それ自身のデザインに取り込むことができる。Partametricのウェブ・サイト“www.ptc.com”には50万ユニット以上のコンポーネントが蓄えられており、毎月6万ユニット以上が追加されている。これによりデザイン作業の時間を大幅に節約できる。
もう1つの新しい特徴は、既成のコンポーネントを、挿入先のデザインに合わせて自動修正できること。これ以前のバージョンでは、マニュアルで修正せねばならなかった。この点だけでも大幅に労力を節約できる。
Pro/ENGINEER 2000iはAutoCAD 2000等に比べ、専門的な要求に応じるハイエンドのソフトウェアで、Unix、NT、Windows 98に対応、既にASEAN地域でも手に入れることができる。
Pro/ENGINEER 2000iの1ユーザー当たりの平均コストは1万5000米ドルで、同コストの13%に相当するメンテナンス料が毎年徴収される。これに対してAutoCAD 2000の小売価格は3800米ドル。(BT:5/24)
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