1999-05-24 ArtNo.19214
◆<星>上場バス会社2社、そろって地下鉄経営:公共交通大再編
【シンガポール】マー・ボータン運輸通信相は20日、シンガポール証取(SES)上場のバス会社シンガポール・バス・サービシズ(SBS)が目下建設中の地下鉄東西線(NEL)の管理権を引き受ける一方、既存の地下鉄経営会社シンガポール・マス・ラピド・トランジット(SMRT)が、別の上場バス会社トランス・アイランド・バス・サービス(TIBS)ホールディングズを逆買収し、SESへの裏口上場を果たすと発表した。
TIBSを撃破し、地下鉄NELの管理権を落札したSBSは、隣接するSengkangとPunggolの軽便鉄道(LRT)と周辺のバスの運行も手掛ける。SBSは、2002年のMRT東北線とセンカンLRTの完成及び2004年のプンゴルLRTの開通後、シンガポール東北回廊の公共交通サービスを完全に掌握、同地区の住民や同地区を訪れる者は、地下鉄/軽便鉄道/バスのシームレスなサービスを受けられるようになる。
マー運輸通信相によると、SBSがTIBSを出し抜きMRT東北線の経営権を獲得した主因は、鉄道/バスの優れた複合サービスを提案したことで、この他安全性、金融ファシリティー、経営管理計画等の点も配慮されたと言う。
SBSはMRT東北線の経営により、その営業額は6億3000万Sドルに、約1億Sドルアップ、シンガポールの公共大衆輸送市場の60%のシェアを占めることになる。
TIBSは、MRT東北線の入札では、SBSに引けを取ったものの、既に経営基盤の確立したSMRTとの合併から受ける恩恵は、入札に敗れた損失を補って余りあるものと見られる。目下TIBSは公共大衆輸送市場の15%のシェアを握っており、SMRTのシェア25%を合わせれば、40%、合併後の年商は約5億6000万Sドルに達する。両社の合併の具体的日取りは未定だが、2002年までの完成が目指されると言う。(ST,BT,LZ:5/21)
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