1999-05-21 ArtNo.19201
◆<星>Tritech、特許権訴訟敗訴で法定管財人申請
【シンガポール】シンガポール高裁は19日、シンガポール・テクノロジーズのチップ・デザイン子会社Tritech Microelectronicsから提出された、Price WaterhouseのMichael Lim/Nicky Tan/Tam Chee Cheonの3氏を暫定法定管財人とする申請を許可した。
TritechのYeo Choon Tat重役(GM)によると、これは米国法廷がチップ・メーカーCrystal Semiconductorに属する3件の特許権侵犯を理由にTritechに2910万米ドルの賠償支払を命じたのに伴うもの。
消息筋によると、管財人は当面、原告側の賠償額の取り立て実行を阻止する役割を担う。法定管財人の最初の任務は、法廷判決の内容を検討、法的対応策をアドバイスし、実際の処置を決定すること。Tritechには、賠償支払い、上訴、示談の3つのオプションが存在する。
関係技術はCrystalが特許権を得る以前に広く知られていたものと信じられ、TritechにはCrystalに反論する根拠が存在すると見られるため。
しかし暫定管財人の管理がいつまで続くかは定かでない。Tritechはこれまで利益を計上し、正常な営業を続けてきたと見られており、恐らく管財人はビジネスと訴訟の内容を理解した後、対策を練り、実行に移すことになる。
Tritechの米国の弁護士は、「2900万米ドルの賠償判決は決して最終的なものではなく、直ちに取り立てを実行し得るものでもない。6月には法廷審理が再開され、その時点で判事は賠償額に見直しを加え、最終的な裁定を下す」ものと見ている。(BT:5/20,ST:5/19)
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