1999-05-19 ArtNo.19170
◆<星>英国ERP会社JBA、アジア市場の潜在性に注目
【シンガポール】アジア太平洋地域の事業拡大を図る英国のソフトウェア会社JBAは、シンガポールにアジア太平洋地域本部を設けることを検討している。
JBA Asia PacificのKamal Sharma重役(CEO)によると、エンタープライズ・リソース・プラニング(ERP)ソフトウェアの開発を手掛ける同社は、今年末までにアジア太平洋地域本部の設置点を決める。シンガポールの他には、シドニー、クアラルンプルが候補地に上がっている。これらの地には既にオフィスが設けられている。JBAは年内にタイとフィリピンにも事務所を設ける。
向こう18カ月間にはマレーシア、シンガポール、オーストラリア、そして恐らく香港にも、センター・オブ・エクサランスが開設され、これらのセンターを通じてバーチャル・マーケット用ERPの指導やシステム統合が手掛けられる。
アジア太平洋地域のスタッフの数は現在の300人から向こう2年間に500人に拡大される。シンガポールのスタッフは今年末までに目下の15人から20人に増員される。
ロンドン証取上場のJBAは、アジア太平洋地域の営業額を今年は30%拡大することを目指している。
2年前にアジア太平洋地域に初進出したJBAは、昨年シンガポール事務所を開設したばかりだが、昨年の域内営業額は4250万Sドル、利益は400万Sドル前後を記録、グループ営業額の約5%を占めた。同社はアジア太平洋地域業務のグループ営業額への貢献を5年内に30%に拡大することを目指している。
JBAは年商2500万~2億5000万米ドルの企業、取り分け既製服や履き物業界の企業をターゲットにしているが、アジアの製造業/流通事業会社の70%が上記の年商のカテゴリーに含まれ、世界のアパレル製造業者の36%がアジア太平洋地域に居を構えている。このためJBAにとってはアジア太平洋地域の事業潜在性は極めて大きいと言う。(BT:5/17)
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