1999-05-18 ArtNo.19155
◆<星>ケッペルT&T、運輸子会社売却し通信業務に集中?
【シンガポール】シンガポール証取(SES)上場のケッペル・テレコム&トランスポーテーション(ケッペルT&T)は低収益の運輸業務を親会社ケッペル・コープもしくは第三者に売却した後、上場会社ケッペル・コミュニケーションズを新設、高収益の通信業務に専念する計画のようだ。
ケッペルT&Tの昨年度売上は5・4%増の2億3370万Sドル、純益は12%増の1290万Sドル。移動電話会社M1への出資を主内容とする通信業務は税引き前利益920万Sドルをあげたが、海運業務はわずかに41万3000Sドル、ロジスティクス業務は710万Sドルで、運輸業務が分離されれば、同社のバランスシートはかなり強化される。
ケッペルT&Tによると、一昨年4月に業務を開始したM1の昨年度売上は2億6110万Sドル、純益は790万Sドルで、当初計画を上回る業績を上げている。近く発表されるM1の上場により、通信業務はグループ業績に一層大きく貢献する見通しだ。
他方、ケッペル・グループ傘下のケッペル・ランド、ケッペルFELS、ケッペル・マリーン・インダストリーズは各社が保有するケッペルT&T株を親会社ケッペル・コープに総額3億Sドルで売却、さらに12億SドルにのぼるM1の権益をケッペルT&Tもしくは新設のケッペル・コミュニケーションズに統合する計画とされる。
昨年11月、ケッペル・コープは大規模なリストラ計画を発表、シム・キーブン会長はコア業務からはずれた企業や経常的に業績不振の企業およそ50社を整理すると語っていた。(ST:5/14,BT:5/15)
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