1999-05-17 ArtNo.19139
◆<星>S$1億潜在法人顧客確保:スターハブ
【シンガポール】シンガポールにおける第二基本通信サービス会社、日英星合弁のStarHubは営業開始を10カ月後に控えた13日、年間1億Sドルの営業収入をもたらす潜在法人顧客リストを既に確保していると発表した。
グラハム・ムア上級副社長がこの日記者会見したところによれば、シンガポール拠点の企業50社から成るこうした潜在顧客は、日本電信電話(NTT)/ブリティッシュ・テレコム傘下Concert and Arcstarの400社前後の顧客から引き継ぐと言う。
これ以前に地元紙はスターハブのライバル、シンガポール・テレコム(シングテル)が過去4ヶ月間に法人顧客と年間2億Sドル以上のサービス契約を結だと報じており、これらの契約は少なくとも3-5年間の長期契約とされる。
ムア氏はこの点に関して、「シングテルは既に顧客と契約を結んでいるのに対して、スターハブにそれができないのは、多少不公平だが、それほど懸念はしていない。スターハブには親会社から相続した数百社の多国籍企業のリストが有り、将来これらの企業が実際に契約に調印するかどうかは確言できないが、そうするものと期待される」と語った。
同氏によると、この種の法人顧客に対するサービス契約はスターハブの営業額の3分の1を占める見通しで、同社スタッフ30人から成るチームが今年初めから月間50社の割で、潜在法人顧客の個別訪問を行っている。6月以降は月間訪問企業を60社に拡大、販促活動を強化する。法人顧客市場は現在10億Sドルと見込まれ、同社は3年内に同市場の30~40%のシェア獲得を目指す。
スターハブは営業開始時点で100種類以上の製品とサービスを提供、その後毎月新サービスを追加して行く。加えてセル式電話のトップ・プレーヤー、ノキアと提携してカスタマイズされたソルーションも提供する。アジアでこの種の戦略提携が組まれるのは初めてのことで、スターハブの主要なセールス・ポイントになる。
スターハブは、来月開催される“CommunicAsia”展示会にシンガポール拠点の企業1000社以上を招き、事前登録を求める。登録者には来年1月の試運転開始時に、同社のサービスをテストする機会が提供される。プディングの味は食べてみてからと言うように、同試運転に出来るだけ多くの企業の参加を求める。
法人顧客市場の先行きは競争環境とデータ・コミュニケーションの成長にかかっているが、目下数十億ドルの市場は向こう3年、高位の一桁、あるいは二桁成長も望めると言う。(ST,BTLZ:5/14)
|
|