SEAnews 1999-05-14 ArtNo.19127

【クアラルンプル】日本電信電話(NTT)がテレコム・マレーシアBhd(TMB)の20％の権益買収を図っているとの噂で12日、ＴＭＢ株は1Ｍドル以上(8%)ジャンプ、13.20Ｍドルをマーク後、前日の終値に比べ70Ｍセント高の12.90Ｍドルで引けた。
ＴＭＢスポークスマンもＮＴＴの宮津純一郎社長も、そのような計画は聞いていないとコメントしている。アナリストによれば、ＴＭＢの20％の権益は20億米ドルを突破する可能性がある。もし事実ならマレーシア政府がその持分の一部を手放し、残りは新株になるものと見られる。目下政府投資会社カザナ・ナシオナルBhd、ミニスター・フォー・ファイナンス・インク、被雇用者積立基金(EPF)、中央銀行が合わせて75％以上のシェアを握っている。また外国人が所有するシェアは12％前後と見られる。
内外の厳しい競争に直面するＴＭＢは、ＮＴＴの技術支援による恩恵を期待できる。また乱立気味の国内テレコム業界を2大リーグに統合する政府政策の一環とも考えられ、ＮＴＴのアジアにおける事業拡張戦略にも合致している。
地元の華字紙星洲日報によると、ＮＴＴは15～30％の権益買収を目指しており、あるいは日本生命も10％の権益を取得する可能性が有る。
ＴＭＢはＮＴＴの出資を受けた後、テクノロジー・リソーシズ・インダストリーズBhd(TRI)傘下の移動電話会社セルコムや、タイム・エンジニアリング傘下のタイム・テレコムの買収を図る可能性があると言う。(STAR,NST,ST,BT,LZ:5/13)