1999-05-13 ArtNo.19107
◆<星>蘇州工業パーク、銀行にローン返済繰り延べ申請
【シンガポール】蘇州工業パーク(SIP)のプロモーターを務めるチャイナ・シンガポール・スーチョー(蘇州)インダストリアル・パーク・デベロプメント(CSSD)はシンジケート・ローン5000万米ドルの第1期返済分1000万米ドルの支払猶予を銀行借款団に申請した。
CSSDが先週土曜明らかにしたところによれば、同支払の期限は4月20日で、ケッペル・タットリー・バンクに率いられる15行から成る銀行借款団は依然として支払い猶予を認めていない。返済の遅延はSIPとライバル蘇州新区(SND: Suzhou New District)の紛争解決の見通しがつかいないことに伴うものである。
CSSDはシンガポール・スーチョー・タウンシップ・デベロプメント(SSTD)とチャイナ・スーチョー・インダストリアス・パーク・カンパニーの65:35の合弁会社で、この日のステートメントは、同社が財政難からローン返済不能に陥ったとの噂について釈明したもの。
それによると、手持ち資金の不足は、SIPとSNDの間の矛盾が決着せぬことに伴うものである。一年以上に及ぶ話し合いにも関わらず、双方は依然として合意点を見いだせない状況にある。
ステートメントはさらに、「SSTDの株主はCSSDの銀行借入返済のために新たなローンを提供する用意があるものの、SIPとSNDの紛争が解決せず、SIPの開発プロジェクトの見通しが立たない現状では、それも実行できない」と付言している。
同ステートメントはSIP/SND間に如何なる矛盾が存在するか、説明していないが、シンガポールは今年3月、過去1年以上に及ぶ協議を踏まえて中国中央政府にSIPを巡る紛争を解決するための方策を提言した。当時CSSDのリム・ネオチアン最高経営者(CEO)は、双方の集中討議に関わらず、主要な問題が未解決のまま残されていると述べ、SIPとSNDの利害の対立が多くの問題の根源と指摘していた。(BT:5/10,LZ:5/9)
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