1999-05-12 ArtNo.19091
◆<星>シングテル、法人顧客とS$2億長期サービス契約
【シンガポール】シンガポール・テレコム(シングテル)は過去4ヶ月間に大型法人顧客と2億Sドル相当の長期契約を結び、ライバルのスターハブが営業を開始する前に収益率の高い法人市場の大きなパイを掌中に収めた。
シングテルのリム・チュアンポー副社長が先週金曜語ったところによると、同社はシーゲート、サン・マイクロシステムズ、Banque Nationale de Paris、Dresdner Bank等の大手多国籍企業と最低3年乃至5年の契約を結んでおり、法人顧客がシングテルとの長期契約を見合わせていると言う噂に根拠はない。この種の長期契約は当事者ばかりでなく、契約者の顧客にもメリットがあり、ウィン・ウィン・シチュエーションと言える。
法人顧客の年間通信料は1万Sドルそこそこから数百万Sドルまで様々。年間通信料100万Sドル以上の法人顧客は数百社にのぼる。契約期間が3年以上なら、シングテルは投資を回収、その利益を顧客に還元できる。
専用回線/国際ダイヤル直通サービス等を含む法人顧客ビジネスは昨年のシングテルの年間グループ売上の51%に貢献した。
ライバルのスターハブが来年4月に営業を開始すれば、やはり同市場をターゲットにするものと見られ、両社の主戦場になる見通しだ。
リム氏はスターハブの市場参入後の戦略に関して、「シングテルのこれまでの経営方式と将来の方式に相違が有るわけではない」とコメントした。同氏によれば、シングテルはこれまでも域内の電話会社と競争しており、スターハブもその1社に過ぎない。シングテルは決して新参者のカモにされることはない。
顧客サービスが最優先され、通信網やサービスの信頼性と高品質に対する声望が、熾烈化する競争環境の中で生存を保証する。移動電話サービス等と異なり、法人顧客はそう簡単に他の電話会社にスイッチすることはない。ネットワークの構築には1年を擁する上、重要業務に関わる法人顧客は他の電話会社に乗り換えることに伴うリスクを敢えて犯さないと言う。(ST:5/10)
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