1999-05-11 ArtNo.19079
◆<星>ダイムラー子会社、アジア売上の3-6%の成長予想
【シンガポール】DaimlerChryslerのデーゼル・エンジン子会社Motoren-und Turbinen-Union (MTU)Friedrichshafenのアジア太平洋地域ビジネスは、アジア経済危機の打撃を受け1996年をピーク(2億3300万ユーロ=S$4.287億)に、過去2年連続して落ち込みを見たが、来年は3~6%の売上増が見込める。
MTUのWerner Speckner副社長(人事/財務担当)は7日、ドイツ国外では初の年次報告会を当地で催すとともに、以上の見通しを明らかにした。それによるとアジア太平洋地域営業額は来年1000万ユーロ拡大し、1億8800万ユーロに達する見通しだ。
アジア太平洋地域の同社営業額に対する貢献は1996年の28%から1998年には19%に縮小した。2000年には域内売上は増加するものの、営業額全体に占めるシェアは18%にさらに縮小する見通しだ。
MTUは海上/路上/鉄道用ディーゼル・エンジンの製造を手掛け、1998年度営業額は前年比5%増の9億2100万ユーロ、営業利益は19%増の8700万ユーロ、税引き利益はほぼ30%増の4400万ユーロ。同年の純資産の回転率は25%と、ダイムラークライスラー・グループの平均15.5%を上回った。
しかしRolf Hanssen重役(CEO)によると1999年は厳しい年になる見通しだ。ディーゼル・エンジン業界の競争は益々過熱、メイン・ライバルは全ての領域で同社に挑戦するものと見られる。しかし営業額は依然として10%増加、10億ユーロを突破するものと予想されている。
MTUはエンジンの他、ドライブ・シャフトを製造、Ssangyong、Volvo、Volkswagen等に納入している。シンガポールに進出して25年のMTU現地子会社のMTUアジアには、メルセデス・ベンツのディストリビューターを務めるサイクル&キャリッジが24%出資している。(BT,ST:5/8)
|