1999-05-06 ArtNo.19035
◆<馬>CLOBマレーシア株の買収提案を歓迎:蔵相
【クアラルンプル】マレーシア政府は、誰にしろ、シンガポールの店頭市場セントラル・リミット・オーダー・ブック(CLOB)で取引されたマレーシア株(目下マレーシア拠点の証券ブローカーのノミニー口座に凍結されている)の買収を提案するものを歓迎する。
ダイム・ザイヌディン蔵相は3日催された地方公務員会議に出席後、マスコミのインタビューに応じ以上の消息を語った。それによると、マレーシア政府は同問題に関してまだ如何なる決定も下しておらず、誰でも買収を提案できる。またこの種の提案を受け入れるか否かはシンガポール・サイドの判断に委ねられる。何故ならこれらの株式はシンガポーリアンの所有に帰するもので、マレーシア人のものではないからである。同相はシンガポールのビジネスマン、アクバル・ハン氏の提案は最初のものと語ったが、報道によればマレーシア当局は香港のジャーディン・フレミングの提案を含む7件の買収提案を受けているとされる。
この日与党統一マレー国民組織(UMNO)最高評議会に出席後記者会見したマハティール首相によると、マレーシア政府はCLOBマレーシア株投資家の処遇に関する様々な解決策を検討しているが、如何なる解決策もマレーシア・サイドに公平なものでなければならない。即ちマレーシアの株式市場に打撃を及ぼさないような方式でなければならない。
しかし首相は、如何なる方式もCLOB投資家を満足させることはできないのではないかとの懸念を表明した。首相によれば、これらの投資家は株価の値上がり益を全て手にしない限り、満足することはないように見える。しかしこうした投資家の多くは株価の暴落を招いた張本人でもあり、道義上も値上がり益を享受することはできない。
マハティール首相はさらに「一体これらの投資家はどんな貢献をしたと言うのか」、「これらの者はクアラルンプル総合株価指数を1400点から262点に下落させた首魁である」、「マレーシアは空売り活動を抑制しようとしたが、成功しなかった。それは非合法なCLOB市場で投機活動が続けられたためである」、「CLOB投資家は現在の株価の上昇に全く貢献していない」、「これらの者は自分で自分の株価を引き下げたのであり、当然その報いを受けるべきである」等と強調した。
シンガポールの地元紙は、ダイム蔵相及びマハティール首相の談話に対する投資家の不満やアナリストラの批判の声を大きく報じている。(ST,BT,LZ,STAR,NST,MBT:5/4,5)
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