1999-05-05 ArtNo.19026
◆<印度>鉄鋼会社、ダンピング嫌疑回避目指し共同輸出検討
【ムンバイ】民間鉄鋼会社は、先進国市場における価格競争力を維持し、なおかつ反ダンピングの制裁も回避するため、共同輸出方式の採用を検討している。
こうしたアイデアの主唱者、Essar SteelのJ Mehr重役(MD)によると、特定の市場に向けられるあらゆる鉄鋼製品は、一括して単一の船舶で輸送する。これにより大型船舶を用い輸送コストを引き下げられる。仮にFOB価格が国内価格を下回るならC&Fベースに転換、ダンピングの嫌疑を回避する。また例えば熱間圧延綱板のみを輸出すれば、ダンピングの嫌疑を受けやすいが、様々な鉄鋼製品をミックスして輸出すれば、嫌疑を受けにくい。同構想の成否は、鉄鋼各社が生産過剰処理のためのスポット・ベースではなく、定期輸出を受け入れること。この種の定期輸出は国内価格の安定にも役立つと言う。(ET:5/3)
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