SEAnews 1999-05-04 ArtNo.19014

【ムンバイ】値下げ競争と過剰在庫が亜鉛鍍金鋼板／波板業界(GP/GC)の前途に陰影を投じている。
業界筋によれば1999／2000年度第1四半期の消費動向は、10～15％の下降を見ている。
インド国内のＧＰ／ＧＣ需要は、3月に上向き、夏期にピークに達した後、モンスーン前に下降すると言うのが、通常のパターンとなっており、関係業界は5月以降にこれまでの損失を挽回できるものと期待している。例えば、Jindal IronとLloyds Steelは5月以降にトン当たり価格を500ルピー引き上げる計画だ。両社はこの程度ならユーザーは受け入れるものと期待しているようだ。
Jai CorpのS P Jain重役(MD)によると、大手企業は600ルピー値上げすることで合意していたが、2月には結局トン当たり500ルピーの値下げを強いられ、小規模プレーヤーもこれに倣った。しかし大手は4月に入って1000ルピー値上げ、小規模プレーヤーも先週値上げを行い、価格差は700ルピーに縮まった。
今年はトン当たり平均2万6000ルピーと、10～15％値下がりしている。Jindal Ironが今年その生産能力を15万トン拡大することから、一層の供給過剰が予想される。
5月末には欧州方面の価格が回復、他の市場にも波及するものと期待されている。ＧＰ／ＧＣの原料となる熱間圧延コイル及びスラブの価格が上昇しており、6月にはＧＰ／ＧＣ価格に反映される見通しだ。しかしながら国内消費は下降するものと見られる。これまでピーク時の価格はオフ・ピーク時を25％上回って来たが、こうした傾向にも変化が生じていると言う。(ET:5/1)