1999-05-04 ArtNo.19008
◆<馬>ワンダフル・ワイヤー、MSC事業に参画/海外市場開拓
【ジョホールバル】クアラルンプル証取(KLSE)二部上場を目指すWonderful Wire & Cable Bhd(WWC)はハイテク・ケーブルの製造を通じ、マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)事業に参画する計画だ。
WWCのジョハリ・モハメッド会長が4月28日に催された年次総会兼特別総会後語ったところによると、LANケーブルとして知られるカテゴリー5のUTP(Unshielded Twisted Pairs)ケーブルは、ハイパフォーマンス・アプリケーションに対応、海外では高速マルチメディア・ネットワークの構築に広く用いられている。マレーシアはこれまでこの種のケーブルを専ら輸入してきた。
経済危機の結果、国産品の国際競争力が高まっており、同社ケーブル製品の輸出潜在性も大きい。同社は100種類以上のケーブルを製造しており、将来はカテゴリー5にとどまらず、カテゴリー6の製造も手がける計画だ。
WWCはハイエンド製品を製造するため、パシル・グダンとトゥルバウ工業団地の工場に最近300万Mドルを投資した。同社は年間銅線1万トン、PVC化合物6000トンを製造する能力を有するが、現在のところ60%の稼働率となっている。
昨年はドイツのVereband Deutscher Elektrotechniker Institute(VDE)からPVC絶縁/PVC被覆コードに対する品質証明を獲得、また日本の(財)電気安全環境研究所(Dentorl/T-Mark)の認定も得た。
同社は現在シンガポールに銅線を、ベトナムにPVCコンパウンドを、それぞれ輸出している。
WWCの営業額/税引き利益は1997年12月期の1億444万8000Mドル/1006万6000Mドルから1998年12月期の5068万7000Mドル/154万6000Mドルに下降した。業績の下降は、国内建設業界と自動車業界の需要減に伴うもの。しかしこれら両部門の業況に復調の兆しが生じていることから同社の業績は今年は改善する見通しと言う。(NST:4/29)
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