1999-04-27 ArtNo.18923
◆<星>今年のアジア太平洋地域PC出荷台数17%アップ:IDC
【シンガポール】域内経済の復調が予想以上に力強いことから、日本を除くアジア太平洋地域のパーソナル・コンピューター(PC)出荷台数は今年、昨年比16.9%増の1220万ユニットに達する見通しだ。
市場調査会社インターナショナル・データ・コープ(IDC)によると、今年第1四半期の出荷台数は昨年同期比14%アップした。とは言え昨年第4四半期の290万ユニットに比べると6.7%の落ち込みを見ている。昨年通年の出荷台数は0.5%減の1050万ユニットにとどまり、特に東南アジア諸国の国(地域)別出荷台数は10~81%下降した。
今年の域内市場の成長は引き続き中国とインドの力強い需要に牽引され、またオーストラリア、ニュージーラーンド、台湾の安定した需要に支えられる見通しだ。今年のインドと中国における出荷台数は43%と25%の伸びが予想されている。域内経済の健全な成長とPC価格の下降が主要なエンジンになる。インドネシアの出荷台数も比較の対象になる昨年の実績が低調だったことから42%の伸びが予想される。インドネシアの昨年の出荷台数は81%減の7万5000台にとどまった。
シンガポールにおける出荷台数は政府の情報技術(IT)支出が減速気味のため横這いが予想される。しかし第1四半期の初歩的数値から見る限り、多少予想を上回る可能性もある。
世界市場に関してはビッグ4、コンパック、IBM、デル、ヒューレット・パッカードの市場支配が定着する一方、中規模メーカーらは、縮小した市場のシェア確保にスクランブルするものと見られる。上記4社は昨年合計36%のシェアを占めた。エイサーやパッカード・ベルは中小企業を主要ターゲットとし、ニッチ・マーケットの開拓に努めている。(ST:4/23)
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