1999-04-26 ArtNo.18907
◆<星>製造業界の楽観度アップ:第2四半期業況見通し調査
【シンガポール】シンガポールの企業管理職、取り分け非耐久製品の製造業者らは、今年第2四半期の業況にこれまでになく強気な見通しを抱いている。
米国拠点のビジネス情報サービス会社Dun and Bradstreetが3月前半にシンガポール拠点の多国籍企業や地元企業450社を対象に調査したところ、39%の回答者が今年第2四半期の新規受注が昨年同期を上回ると予想、31%の者が不変、30%が下降すると予想した。
以上の調査結果は前回の調査に比べ楽観的になっており、受注の増加を予想する者の比率から受注の減少を予想する者の比率を差し引いた値で示される楽観度指数は9と、前回の調査を2ポイント上回った。部門別に見ると、化学品/繊維/食品等から成る非耐久財部門の楽観度指数が+34と最高をマーク、卸売り部門のそれが+6となっている。
第2四半期に受注が拡大すると予想した者はその理由として、米国電子業界の需要増、シンガポール政府のビジネス・コスト削減措置や最近の予算措置に伴う競争力アップを指摘した。
この他の調査項目を見ると、売上に関しては増加を予想する者が23%、不変を予想する者は31%、下降を予想する者は46%で、楽観度指数は-23。税引き利益に関しては増加16%/不変30%/下降54%/楽観度指数-38。販売価格についてはアップ6%/不変40%/ダウン54%/楽観度指数-48。在庫水準に関しては増加13%/不変43%/下降44%/楽観度指数-31。従業員数については増加13%/不変82%/下降5%/楽観度指数+8となっている。
D&BのDavid Emery副社長兼MD(ASEAN/南アジア担当)によると、シンガポールはまだ完全に不況を乗り切った訳ではないが、底入れの時期を迎えていると言う。(ST,BT,LZ:4/23)
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