SEAnews 1999-04-23 ArtNo.18895

【シンガポール】シンガポール証取(SES)メインボード上場を目指す地元ロジスティクス企業Poh Tiong Choon(PTC)は20日、新株5000万株を1株0.19Ｓドルで公開した。
この内500万株を従業員と取引先のために留保し、3300万株を機関投資家向けに私募、残りの1200万株を公募に付した。
公募価格の株価収益率(PER)は1998年12月期の利益を規準にすると7.28倍。公募幹事のＤＢＳバンクは、同業のＣＷＴのＰＥＲは目下16倍、フレイト・リンクのそれは88倍で、これらに比べると、ＰＴＣのＰＥＲはかなり低めとしている。
私募分の3300万株は既に消化されており、公開公募により調達される870万Ｓドルの内、550万Ｓドルは新市場の開拓に、250万Ｓドルは借入の返済に、残りは情報技術(IT)や自動化機器に投じられる。
1950年創業のＰＴＣはシンガポールの指導的な総合ロジスティクス会社の1社に数えられ、主要なサービス対象部門には石油化学とセメント業界が挙げられる。1998年度の純益は390万Ｓドル、売上は4040万Ｓドルだったが、今年の利益は国内景気の不振から、昨年を多少下回る見通しだ。
同社の主要顧客の業績回復は国内景気の復調より6～9カ月遅れる見通しだが、1999年以降には業況の回復が見込め、その時は上場企業のメリットを最大限に生かし、景気復調の波に乗ることができると言う。(BT,ST:4/21)