1999-04-23 ArtNo.18892
◆<星>競争力、依然米国に次ぎ2位の座維持
【シンガポール】シンガポールの国際競争力は域内経済の波乱に耐え米国に次いで世界第2位の座を維持したが、地盤沈下の脅威に晒されている。
スイス拠点のInternational Institute for Management Development(IMD)が20日発表した1999年度世界競争力番付によれば、シンガポールは5年連続2位の座を維持した。これとは対照的に香港は昨年の3位から7位に後退、東南アジアの他の国々も大方順位を下げた。
しかしシンガポールの2位の座も決して安泰な訳ではなく、1位の米国との差が開き、フィンランド、オランダ、スイス等の追い上げを受けている。調査を指揮したStephane Garelli教授によると、これは主に経済成長の鈍化に伴うもので、国内経済に限ってみるとシンガポールの順位は昨年の2位から18位に大幅に後退している。とは言え、政府に関しては第1位、国際化も第2位の座を守った。シンガポールの総合得点は昨年の84点から78.7点にダウンした。
米国は絶対無比、最強の競争力を維持しており、陰りは見られない。米国の競争力の核心は、技術領域における新たな突破口を開き、ビジネス機会を創出、成長の弾性を維持する能力と言える。米国は目下、インターネット、Eコマースの波に乗り、他の如何なる国よりもバイタリティーに富んでいると言う。
他のアジア太平洋地域諸国では、オーストラリアが昨年の15位から12位に、日本が18位から16位に、タイが39位から34位に、それぞれ順位を上げたものの、韓国は35位から38位、インドネシアは40位から46位、マレーシアは20位から27位、中国は24位から29位、台湾は16位から18位、ニュージーランドは13位から20位と、いずれも後退した。(ST,BT,LZ:4/21)
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