SEAnews 1999-04-20 ArtNo.18856

【ニューデリー】バジパイ首相は、新年度予算案を切り札に19日の国会本会議において足並みの揃わぬ野党陣営に攻勢をかけ、起死回生を目指す構えだ。
新政権の受け皿となる連合組織の樹立工作が進捗せぬ国民会議派は18日、ナラヤナン大統領に75日以内に新年度予算案の国会通過を図ることを最優先するよう提案するとともに、バジパイ暫定政権下における同予算案の通過に協力する意向を表明した。
国民会議派は、これにより新連合政権樹立の時間を稼ぐことができ、またバジパイ政権を転覆し、政治危機を生じさせたことに対する中産階級の不満を多少なりとも和らげることができると見ているようだ。
しかし国民会議派のこうした意図を看破したインド人民党(BJP)は、暫定政権には新年度予算案を通過させる権限がないとし、もしそれが必要なら別のアレンジを求める方針だ。即ち仮に野党側が新政権の受け皿を準備できないなら、国会議員269人の支持を得たＢＪＰに率いられるチームを改めて次期政権の受け皿として認め、予算案を通過させるよう大統領に進言する方針とされる。しかし19日の国会本会議で野党側がこうしたＢＪＰの意図をあっさり認めることはなさそうだ。(ET:4/19)