SEAnews 1999-04-19 ArtNo.18838

【クアラルンプル】中央銀行は13日、国内銀行の不良貸付の拡大に歯止めをかけ、その基盤を補強するため一連の規則改正を発表した。
中央銀行のアリ・アブル・ハッサン総裁は、去る3月31日、国内銀行の業務処理を国際基準に沿ったものにするため、監督を強化する方針を発表しており、今回の規則改正は同方針に基づくもの。
改正内容には以下の諸点が含まれる。先ず自己資本比率は銀行の貸付対象や内部監査の状況に基づき設定される。
中央銀行官員が少なくとも年に1度オンサイト検査を実施、各行の頭取や取締役らの業務状況をチェック、銀行主要株主らに対する貸付活動を防止する。
中央銀行は、また支払い能力に影響を及ぼすような際どい営業を行う金融機関に対する迅速な矯正措置を施すシステムを開発した。例えばある種の準則が満たされない場合には自動的に矯正措置が発動され、迅速に問題の芽が摘み取られる。
いわゆるツーテア制は廃止され、資本金5億Ｍドル以上の銀行に対する奨励措置も撤廃された。ツーテア制の廃止に伴い、中央銀行の事前認可を得ずに支店を設けることもできなくなった。これ以前にはテア1の銀行にこの種の特典が認められていた。
また包括的政府保証に代わる供託保険スキームが導入される。同スキームにより健全な銀行システム維持の責任は業界と政府により分担されることになる。
中央銀行はまた銀行により所有される金融サービス会社に対する監督権も行使する。同スキームの下、銀行により所有される証券会社、例えばＭＢｆノーザン・セキュリティーは、親会社の社名を冠することを禁じられ、異なる社名に変更せねばならない。(ST,BT,STAR:4/14)