1999-04-19 ArtNo.18831
◆<星>シーゲート、顧客サービス部門を2分の1に縮小
【シンガポール】先週に予想以上に好調な3月期四半期業績を発表したシーゲート・テクノロジーは14日、シンガポールにおける顧客サービス業務を2分の1に縮小すると発表した。
シーゲートのチャールズ・ポープ財務担当重役(CFO)がこの日催した電話を通じた記者会の席上語ったところによると、ロロン・チュアンのニューテク・パークに位置する顧客サービス・センターは現在の2フロアから1フロアに縮小されるが、余剰スタッフは他の部門に回されるため、人員整理は行わない。同氏は何人が影響を受けるか具体的数字を明らかにしなかったが、業界筋によると、同部門のスタッフは往時の1800人以上から既に約800人に縮小されている。
これまでシーゲートはほとんど全てのハイエンド・ディスク・ドライブをシンガポールで修理してきたが、北米顧客に対するサービスの遅れが生じていた。このため現在は北米で販売されたハイエンド・ドライブの修理はメキシコで、デスクトップ・ドライブの修理はマレーシアで行っている。
3月期四半期の6000万米ドルの引き当てには、顧客サービス部門のこうした再編措置の他、スコットランドにおけるチップ工場の閉鎖やヘッドサスペンション事業の停止が含まれる。
3月期四半期のHDD出荷量は横這いの820万ユニットで、売上もクリスマス期並みの16億米ドルだった。この内ハイエンド・ドライブ売上は15%増の9億7400万米ドル、デスクトップ・ドライブ売上は17%減の6億4100万米ドルとなっている。
デスクトップ・ドライブ売上は値下げ競争の過熱で予想外に低調だったが、ハイエンド・ドライブの値下げ幅は12月期を下回った。今後値下げ競争が顕著に鎮静することはないものと見られる。
在庫レベルも3億6000万米ドルと、12%縮小した。この内原料が1億3900万米ドル、半完成品が4800万米ドル、完成品が1億7300万米ドルで、回転率は記録的な15.3倍をマークした。
在庫管理の一層の効率化を目指し、今四半期からディストリビューター・チャンネルへの委託販売方式によるHDDの供給を開始する。このため売上額は下降する見通しだ。同方式は海外市場にも適応されるが、市場の十分な成長を確認した上で採用される。
域内経済の安定を反映し、アジア売上の営業額に占める比率は15%から18%にアップ、米国と欧州の売上が各47%と35%を占めた。
今四半期の売上も横這いが見込まれる。しかしハイエンド・ドライブについては、デスクトップ・ドライブに比べ堅調を保ち、上向く可能性もある。
今年9月期四半期からデスクトップ・ドライブとハイエンド・ドライブの区別を廃止する。これは技術の統合化が進む中で、この種の区別は最早実状を反映しなくなっており、誤解を招く恐れさえ生じたため。
|