1999-04-12 ArtNo.18759
◆<星>仏IT企業キャップ・ジェミニ、域内市場開拓に注力
【シンガポール】フランス拠点の欧州最大のコンサルティング/情報技術(IT)サービス会社、Cap Geminiはアジア太平洋地域におけるプレゼンスの強化を目指し、今年内に域内スタッフを100人追加、450人に拡大するとともに、60%の売上増を目指している。
Cap GeminiのGeoff Unwin重役(CEO)が8日当地で語ったところによると、2002年までに域内のスタッフは2000人に増員される。地域本部が設けられているシンガポールでは、主に電気通信/製造/金融業に携わる少なからぬ企業と商談を進めている。
商談の規模はそれぞれ少なくとも500万Sドルにのぼる。アジア太平洋地域に進出してまだ3年に満たないが、電気通信領域に限ってもこれまでに1億Sドル以上の契約を獲得した。
同社は先ず組織の基礎を固め、必要な人材も確保された後に、ターゲットとする部門の開拓に乗り出す戦略を採用しているが、アジアでは企業買収はそれほど重視していない。
Cap Geminiは米国とドイツでは、既存ビジネスの買収を試みており、同社はこの日米国のテレコミュニケーション・コンサルタント・グループ、Beechwood Incを2億米ドルで買収したと発表した。これにより米国における同社のスタッフは750人に達し、今年の営業額は1億3000万米ドルと見積もられる。
米国とドイツにおける企業買収はテレコミュニケーション、金融、生命科学、保険、公益事業領域の業務強化を目指したものでもある。
アジア太平洋地域でも、保険領域における新たなビジネス機会が探られ、自由化の進捗状況を見て公益事業領域の開拓も図られる。
Eコマースは、もう1つの潜在領域だが、シンガポールにおけるEコマースの離陸はその市場規模により制限されるものと見られる。
Eコマースはセクシーなトピックだが、ダラー・タームからすれば、まだ他の領域ほどの潜在性を備えていない。今後急成長する可能性も有るが、ビジネスのファンダメンタルはこの一点により依然拘束されていると言う。(ST:4/9)
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