1999-04-08 ArtNo.18735
◆<印度>AIADMK閣僚の辞職で、バジパイ政権再度窮地に
【ニューデリー】インド・アンナ・ドラビダ進歩同盟(AIADMK)の閣僚2人が6日、正式に辞表を提出し、インド人民党(BJP)に率いられる連立政権内部の矛盾が表面化したことから、バジパイ政権は再度窮地に立たされた。
AIADMKのJayalalitha党首の歓迎宴が最近ニューデリーの某ホテルで催された際、国民会議派のソニア・ガンディー女史も出席、両党首の会談のもようがマスコミに大きく報じられたことから、BJP閣僚がジャヤラリタ女史の政治的立場に対する不信を公言したのが、紛糾の直接の原因だが、これに先だってジャヤラリタ女史はBhagwat海軍参謀長の罷免問題を巡り、ジョージ・フェルナンデス国防省の更迭と参謀長の復職を要求、バジパイ首相との間で折衝が進められていた。
またジャヤラリタ女史の歓迎宴を主催したスバミ氏は、バジパイ首相と不仲で、この日のジャヤラリタ/ソニア会談も同氏の倒閣計画の一環と言われる。
AIADMKのバジパイ政権に対する内部批判は、今に始まったことではないが、野党陣営も解散総選挙を望まず、特に国会第2党の国民会議派が、直ちに政権を引き継ぐ積極的意思をもち合わせぬことが、バジパイ政権存続の機会を提供してきたとされる。いずれにしても4月15日の国会再開に向け、政治的駆け引きが続けられる見通しだ。(TH,THBL,LZ:4/7)
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