1999-04-08 ArtNo.18730
◆<馬>アブドゥラ副首相、首相に代わり経済白書を国会に上程
【クアラルンプル】気管支炎入院治療中のマハティール首相に代わり、“国家の安全維持に向けて”と銘打った経済白書を6日、国会に上程したアブドゥラ・バダウィ副首相は、今年の国内経済が1%以上の成長を遂げることは可能との楽観的見通しを示すとともに、政府の経済政策に対する内外の不安を鎮めることが、白書を国会に上程した主要な理由であると語った。
それによると経済白書はマレーシア経済の現状を明確にするとともに、政府の経済努力に対する誤った、あるいは消極的な観測を正し、国民の全面的な支持の下に、経済復興策を加速することにある。
一部の外国勢力は、経済危機の原因を全て当該国の経済、取り分け金融制度の脆弱さに帰し、通貨投機家の理不尽な活動に対する規制には消極的姿勢を示している。こうした点からも経済危機は依然として解決された訳ではなく、今後再発しないと言う保証もない。
副首相は、マレーシア中央銀行が初期の段階で国際通貨基金(IMF)の処方箋に従って採用した高金利を軸とする金融引き締め策が事態を一層悪化させたが、マレーシアは国家経済行動理事会(NEAC)が立案した全国経済復興計画(NERP)に基づき、一部の近隣諸国に生じたような社会・政治不安や貧困化を回避することができたとしている。(STAR,NST,MBT:4/7)
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