1999-04-08 ArtNo.18725
◆<星>富士通、US$3500万ウエハー製造施設設置検討
【シンガポール】富士通はシンガポールに3500万米ドルを投じてウエハー製造工場を設ける可能性を検討している。
Fujitsu Quantum Devices(FQD)のフクタ・マスミ社長によると、富士通は半導体材料の砒化ガリウム(GaAs)の製造施設を設けることを検討している。シンガポールがこれまで誘致を図ってきた十数億乃至は数十億ドルのウエハー・ファブに比べると規模が小さいが、より精密で、高付加価値の製品の製造が手がけられる。同プラントは2002年の操業開始が見込まれ、高速コンピューター・ネットワーク用の半導体が製造される。しかし米国や日本も工場候補地として検討されており、現状では具体的内容を明らかにすることはできない。富士通が山梨県の本社に設けた2億5000万米ドルのGaAsプラントは月間4000ウエハーを製造している。
ヒューレット・パッカードは1988年に2300万米ドルを投じて設けた発光ダイオード(LED)工場をオープンしており、富士通の製造施設がシンガポールに設けられるなら、HP社のものに次いで2つ目のGaAs施設になる。
一方、この道36年のベテラン、フクタ氏は、世界半導体市場が今年顕著な回復を見るとは期待できないと語った。(ST:4/7)
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