1999-04-05 ArtNo.18680
◆<星>富士通、半導体生産拡張でUS$2300万追加投資
【シンガポール】富士通は、2300万米ドルを投じ、向こう5年間にシンガポールにおける半導体の生産を2倍に拡大する。
富士通の現地法人Fujitsu Quantum Devices Singapore(FQDS)のアンドリュー・ホー総務課長によると、シンガポールのジュロン工場では、光学部門や移動体通信領域で使用されるレーザー・ダイオードやフォトディテクター等が目下月間210万ピース製造されているが、5年内に400万ピースに拡大する。これに伴い年商も2004年には今年の3200万米ドルから7000万米ドルに倍増する見通しだ。
投資額の大部分は製造能力の拡張に当てられるが、一部は研究開発(R&D)にも充当され、R&Dスタッフが現在の5人から20人に増やされる。
FQDSは今年10月まではFujitsu Microelectronics Asia (FMAL)の一部門だが、FMALは傘下の半導体製造/検査部門を地元企業ユナイテッド・テスト・アンド・アセンブリー・センターに売却、FMALの残余半導体事業はFQDSの傘下に入る。
半導体業界を取り巻く厳しい環境がFMALの分裂を生じさせたが、FQDSはシンガポールにおける業務の拡張を計画、世界半導体市況に関しても間もなく回復に転じるものと楽観していると言う。
富士通、NEC、東芝等の日系チップ・メーカーは過去1年間にコモディティー・タイプのDRAM(ダイナミック・アクセス・メモリ)チップの製造で、損失を被った。昨年、この種の製品の価格は約60%下降、こうした中でチップ・メーカーらはその拡張計画の縮小を強いられていた。(ST:4/2.LZ:4/1)
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