1999-04-01 ArtNo.18665
◆<星>ノー・ビッグバン:副首相
【シンガポール】シンガポール政府は1カ月以内に向こう5年間に実行する金融制度改革の大綱を発表するが、アジアウィークのインタービューに応じた金融管理局(MAS)会長も兼ねるリー・シエンロン副首相は、シンガポールは、いわゆるビッグバンの類の改革は行わないと語った。
それによると、ビッグバンの類のアプローチを期待する者は5年は長すぎると感じるかも知れないが、この種のアプローチはロンドン市場に深刻なハングオーバーを招来させた。日本やインドネシアの例からも、こうした波乱はできるだけ回避し、一つの安定したシステムからもう一つの安定したシステムへの移行を図る。
シンガポールは強力な銀行システムを必要としているが、最終的に地元銀行1行のみが生き残るなら、最早各行の個性の相違などを残す余地もなくなる。
単に「オープン・ザ・ドア」と唱えただけでは、新たなシステムに移行することはできない。人々を納得させる説得力や、時に応じてシステムに調整を加えるゆとりも確保せねばならないと言う。
リー氏はまた合併手続きが完了したばかりのケッペル・タットリー・バンクに触れ、仮に外国銀行から買収が提案されるなら、真剣に検討すべきだと語った。(BT,ST,LZ:3/31)
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