1999-03-31 ArtNo.18653
◆<星>華人エリート養成と国民の団結は矛盾しない:上級相
【オークランド】政府の華人エリート育成計画が、シンガポールの多民族社会に亀裂を生じさせるとの懸念生じているが、リー・クアンユー上級相は先週、英語教育を受け、非華人とともにHDB(住宅開発局)アパート居住する新華人エリートは、第一、第二世代の華人とは異なるとの考えを示した。
ニュー・ジーランド訪問を終え、帰国に先だって随行記者団と会談したリー上級相によると、1978年に中国語系学校を廃止し、英語系学校に一本化した際、SAP(スペシャル・アシスタント・プラン)スクールを創設(1979)、中国文化に精通したエリートの養成を図ったのは、第1に中国との経済/政治的紐帯を維持するためであり、第2に華語系学校出身者に共通する規律/礼儀/忍耐力/強固な意思と言った特徴を保存する必要があったためと言う。
上級相は、華人以外のインド系やマレー系の学生もSAPスクールへの入学を認め、それぞれインドやマレー文化に精通したエリートを養成する可能性も示唆した。
一方、地元紙ナショナル・ビジネス・リビューのインタビューに応じたリー上級相は、シンガポールは技術/知識の拡散や、成長地域への資金の中継等の面で向こう25年間も重要な国際的役割を担うことができるとの見通しを語った。
リー氏はまた米軍のプレゼンスは地域の安全の要だが、米軍は単独で行動することはできず、5カ国防衛協定(FPDA)は依然として必要との考えを示した。(ST,BT,LZ:3/28,29)
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