1999-03-31 ArtNo.18650
◆<星>民間のアイデア結集がハイ効率な行政の秘訣:副首相
【シンガポール】政府の当面の急務は、政策の立案/実行過程における民間部門の積極的な参加の確保、公務員の内部討論の奨励、各方面のアイディアの結集と言う。
リー・シエンロン副首相は29日に催された第11回公務員ディナーの席上、高級公務員らを前にスピーチ、以上の指摘を行った。それによると、一部の観測者は民主や自由の不在がシンガポールの高い行政効率の主因と見なしているが、仮に強制や統制が成功の秘訣とするなら、アジアで最も高度成長を遂げる国は北朝鮮のはずである。
ゴー・チョクトン首相は来月、21世紀委員会が作成した、21世紀のビジョンを発表するが、主要テーマの1つは「アクティブ・シチズンシップ」。外的環境が急速に変化する中で、ポリシー・メーカーは前線で活躍する民間人のアイデアや情報を吸収し、自らをアップデートする必要があり、公共部門は民間と協力して初めてその使命を達成できる。学校にのみ頼っていたのでは、優秀な人材は輩出されず、警察にのみ頼っていたのでは公共の安全は確保できない。
リー副首相は、「水を満たした容器に蛙を入れ、徐々に水温を上げていくと、蛙は環境の変化に気づかず、ゆで上がるまで、外に跳び出さない」と言う科学者の報告を例に、昨年の経済危機以来、シンガポールを取り巻く環境は徐々に悪化していることから、各公務員は常に自らを戒め、早期に適切な対応を行える態勢を整えて置かねばならないと警鐘した。(ST,BT,LZ:3/30)
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