1999-03-30 ArtNo.18643
◆<印度>ソフト会社ペンタフォー、ハリウッドに新天地開拓
【ニューデリー】ペンタフォー・ソフトウェア&エクスポーツLtd(PSEL)は最近のワーナー・ブラザーズのヒット・アニメ・フィルム“The King and I”の制作に加わり、インド・ソフト産業の先頭を切ってハリウッドに新天地を開拓した。
PSELは同作品の3D効果を担当したが、これには背景セット、キャラクター、ある種の特殊効果、例えばデジタル・ウォーターや霞が含まれる。問題は伝統的な2D方式により描かれたキャラクターに如何にして3Dイメージをもたせるかと言う点。
2Dイメージを生かせば、3D効果は失われるが、3D効果を発揮させ、なおかつ2Dイメージを失わせず、2Dイメージと3D効果のシームレスなブレンドを実現するにはどうしたらいいか。フィルム・ディレクターのリチャード・リッチ氏は、PSELの40人ほどのアーティストに白羽の矢を立て、この困難な課題を委ねた。
同プロジェクトはPSELをビッグ・リーグに仲間入りさせ、ハリウッド・スタジオと緊密な関係を形成するのに役だったようだ。
PSELは最近のインディアン・フィルム“Jeans”でも30分に及ぶ特殊効果を担当したが、同フィルムは特殊効果の部門でオスカーのノミネーションを受けた。
PSELは優れたマルチメディア・ケーパビリティーを備えた数少ないインド・ソフト企業の1社に数えられ、あるいは3Dアニメーションを手がける専門施設を備えた唯一のインド企業と言える。
インドのソフト企業の多くは目下Y2Kソルーションとユーロ・コンバージョン関連ビジネスに追われているが、PSELのポートフォリオはバランスがとれており、譬えY2K、ユーロ・ビジネスが減少しても、その影響は少ないものと見られる。(ET:3/25)
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