1999-03-30 ArtNo.18633
◆<星>ワヒド氏、ムガワティ女史との連立示唆:NTUレクチャー
【シンガポール】インドネシア最大のイスラム組織Nahdatul Ulama movement(イスラム神学者運動)議長を務めるワヒド・アブドゥルラーマン氏(58)は24日、総選挙後に同氏の率いるPKB(全国覚醒党)が、スカルノ元大統領令嬢のムガワティ・スカルノプトゥリ女史(51)に率いられるインドネシア民主党(PDI)と連立政権を樹立する可能性を示唆するとともに、国内の騒乱を1カ月で鎮静させる自信を表明した。
南洋理工大学(NTU)国防・戦略研究所(IDSS)がこの日主催した講演会の席上、ワヒド氏は「ムガワティ女史は何れの党とも提携しないと述べているが、それは選挙前の発言として理解している」、「選挙でPKBとPDIの何れが勝利しても、選挙結果を尊重し、PDIと協力する用意が有る」等と語った。
大統領選挙に関して、ワヒド氏は「自分以外の者がなることを望むが、イスラム教徒が多数を占めるインドネシアでは女性が当選する可能性は少ない」、「女史は依然として副大統領あるいは国会議長を務めることができる」とするとともに、状況がそれを強いるなら自分が大統領になる用意もあると語った。
経済政策に関しては、同氏は外資を歓迎するが、国内資源の利用と農村経済の振興を優先し、外資は必要な場合にのみ導入するとの姿勢を示した。それによると、国民の大多数を占める農民が富めば、国内経済は自然に繁栄する。しかしいわゆるピープルズ・エコノミーには同調しないと言う。(ST,BT,LZ:3/25)
|